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一般的に、会社では「健康保険」「厚生年金保険」のふたつを「社会保険」といいます。
健康保険
政府管掌健康保険に加入すると、健康保険証が交付され医療機関にかかることができます。
政府管掌健康保険では、治療費の補助だけでなく、休職時の所得保障があるなど、現金給付面でも国民健康保険に比べてメリットがあります。
主な制度
療養の給付
業務以外の事由(業務上は労災)により、病気やケガをした場合には、健康保険で治療を受けることができます。
高額療養費
病院等に長期間入院したり、治療が長引いた場合等で、医療費の自己負担額が高額となった際に、一定の金額を超えた部分が払い戻され、家計の負担を軽減できる制度。
傷病手当金
病気やケガ等で会社を休み事業主から十分な報酬が受けられない場合に、病気休業中の被保険者と、その家族の生活を保障するために設けられた制度。
出産育児一時金・出産手当金
出産育児一時金とは、被保険者が出産をしたとき、1児ごとに一時金が支給される制度。多生児を出産した際は、胎児数分だけ支給される。
出産手当金は、被保険者が出産のため会社を休み、報酬が受けられないときに、被保険者や家族の生活を保障する制度。1日につきおよそ賃金の3分の2程度が一定期間支給されます。
埋葬料・埋葬費
被保険者が死亡したときは、埋葬を行った家族に5万円の埋葬料が支給されます。埋葬費は、 死亡した被保険者に家族がいない場合に、埋葬を行った人に埋葬料の額の範囲で、要した費用が支給される制度です。
厚生年金
年金は、受給資格を得ればその支給が自動的に行われるものではありません。支給を受けようとする年金の種類によって、裁定請求(年金を受けるための手続き)を行わなければなりませんので注意しましょう。
原則、政府管掌健康保険とセットとなりますので、加入・喪失の手続きは同時に取ることになります。
主な制度
老齢厚生年金
厚生年金の被保険者期間がある人が65歳となり、国民年金の老齢基礎年金を受けられるようになったときに、老齢基礎年金に上乗せする形で支給されます。在職中の支給停止、繰上げ繰下げ等の他、様々な経過措置があり全てを理解するのは困難です。
生きていれば何歳まででももらえる老齢厚生年金は、高齢化社会の中で非常に重要な役割を果たしています。
障害厚生年金
障害厚生年金は、原則として厚生年金に加入中の人が、病気やケガが元で障害の状態となってしまったときに支給される制度です。
障害によっても、裁定請求用紙、添付書類、証明書等が異なる場合も多々ありますので、手続きは複雑で、支給決定に至るまでに時間もかかります。
障害基礎年金と比べると、障害厚生年金は3級障害(障害基礎年金には3級はない)があるのも大きな違いです。
遺族厚生年金
遺族厚生年金は、厚生年金に加入中の人が死亡したとき、厚生年金の被保険者資格を喪失後に、厚生年金加入中に初診日がある傷病によって、初診日から5年以内に死亡したときなどに、一定の遺族に支給されます。
遺族厚生年金も、国民年金制度の遺族基礎年金に比べてると、支給を受けることができる遺族の範囲がとても広くなり、優遇されています。
また、年金額も遺族基礎年金のように定額ではなく、死亡した人によって(厚生年金の加入月数などによって)異なります。
各種の手続きについて
社会保険(健康保険・厚生年金)については、資格取得、喪失等の書類作成や、年金事務所や協会けんぽへ出向いての手続き業務が数多く発生します。
協会けんぽへの各種手続きについてはこちら→
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お問い合わせ
社会保険(健康保険・厚生年金)の加入については、要件に該当すれば強制の加入義務がありますが、被保険者か否かの判断、保険料負担等についての検討、そして資格取得、喪失等の書類作成や年金事務所や協会けんぽへ出向いての手続き業務は、本来の事業活動に費やすべき貴重な時間を、大きく浪費しています。
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