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幅広い職務範囲
派遣や請負い等の労働形態の多様化や、消えた年金等と言われ不安が広がる年金制度、少子高齢化による労働力の減少など、社会保険労務士がその専門家として認知され、力を発揮する場面は、今後ますます増えていくと予想されています。
このページでは、社労士の仕事について、紹介させて頂きます。
1号業務・2号業務・3号業務
社労士が行う業務は、社会保険労務士法に定められており、1号業務・2号業務・3号業務等と呼ばれています。またそれらに加え、コンサルティング業務や年金の相談、助成金の申請業務、社労士試験の受験指導を行う講師等、社会保険労務士法では定義はなくとも、社労士として携われる業務は多種多様です。
【1号業務】・・・書類作成業務(社労士の独占業務)
【2号業務】・・・提出代行業務(社労士の独占業務)
【3号業務】・・・コンサルティング業務(人事・労務の相談指導)
上記、社会保険労務士法の第2条辺りと見比べながら、確認して下さい。
また、紛争解決手続代理業務試験に合格し、裁判外紛争解決手続制度の代理業務も行える社会保険労務士のことを「特定社会保険労務士」と呼ぶこともご承知おき下さい。
業務内容の紹介
ここで、「就業規則の作成」と「給与計算」の、2つの社労士業務について取り上げ、紹介してみたいと思います。
就業規則の作成(規程の作成)
就業規則は、会社と所属従業員が、各々の義務と権利を全うするためのルールブックです。
社内で判断に迷うことがあった際に、確認するのが就業規則の役割ですが、長期間見直しがされず、実態とかけ離れていることがあります。
頻繁にある労働基準法や育児・介護休業法などの関連法律の改正に対応し、その都度、就業規則や関連する規程を整備していくことは、事業運営や労働者の福祉にとって、非常に重要です。
例えば、就業規則の「休日・休暇規定」1つをとっても、規定の仕方によっては残業代(割増賃金)が増減します。また、賃金規程で新しい手当てを付けたり、変更があれば、直ちに毎月支給するお給料額が変わることになります。
事業主や総務担当者の方々と、分かりやすく、またあらゆる事態を想定して一条ずつ確認・規定していくことはとても骨が折れる仕事ですが、そこで定めたルールで、事業所の皆さんが円滑に働いていかれるということは、とてもやりがいのある仕事です。
就業規則の作成については、こちらのページもご覧下さい→
給与計算
ルールブックである就業規則や賃金規程、関連する諸規程が立派に整い、日々の事業活動が円滑に行われていたとします。
しかし、思わぬことが起こるものです。業務上の災害、いわゆる「労災」であったり、通勤途上で従業員の方が交通事故で負傷(通勤災害)することもあります。また、私傷病で長期の入院を余儀なくされる従業員の方が出ることもあるでしょう。
上記の、私傷病での長期入院でいえば「傷病手当金」を請求する際に、必ず賃金台帳が必要になります。そうした時に「給与計算」を業務として承っていれば、迅速に手続きができるうえに、見込み額も算出可能ですから当事者にとっては安心して頂けることでしょう。
給与計算業務も受託していることによって、1,2号業務がスピーディーに、正確に行える場面は少なくないでしょう。
給与計算については、こちらのページもご覧下さい→
「事務屋さん」として社労士を認識いる方もお見受けしますが、ルール作りから毎月の給与計算、そして事業活動の中から発生する手続き業務と、社労士の仕事が連動していくことがイメージできたでしょうか?
上記、「就業規則の作成(賃金規程の作成)」「給与計算」の2つの業務を取り上げましたが、お読み下さった方に、社労士業のイメージが少しでも湧いて頂ければ幸いです。
女性が社労士の仕事に向いている?
私自身、年金事務所や協会けんぽ、労働基準監督署やハローワークに提出する書類の作成や、毎月の給料計算、各期の賞与計算等を行っておりますが、総務ご担当の女性従業員の方や、先輩女性社労士先生方の作成される書類等の正確さや見やすさ、細やかな配慮の行き届いた事務作業に感心することが多々あります。
字の綺麗さ等は、書類作成はパソコンで行うことが多い現在、大きな問題ではないのかもしれませんが、例えば就業規則や育児・介護休業規程などの規程類の作成においても、女性のきめ細かやかさや、女性ならではの視点が、大きな利点となると思います。
また、女性の社長様も増えていますから、同姓同士で気兼ねなく相談したいというニーズも、多いのではないでしょうか?
社労士の仕事の可能性
社労士の職務範囲は広く、ここでは触れていない業務も数多くあります。
社会保険労務士が受験し、合格者だけが行える「特定社会保険労務士」という資格についても、わずか数年前に新たにできたものです。
目まぐるしく動く時代の中、新たな業務が出てくることもあるでしょうし、
既存の業務の中でも全く新しい手法が出てくるかもしれません。
私自身、研鑽を積みながら、自分らしい「社労士像」を描いていければと思っています。
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